毎日性交しているせいで精子が薄く、赤ちゃんができにくいということはありますか?

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お互いが望んで毎日性交できるのならとても幸せなことですね。

でも、毎日性交していると精子が薄くなって、赤ちゃんができにくいこともあるんじゃないかと不安になってしまう。

もし今、性交の回数にも関わらずなかなか妊娠しないという状況なのなら、そのような心配もしたくなりますよね。

結論から言えば、その心配はありません。

Relationship between the duration of sexual abstinence and semen quality: analysis of 9,489 semen samples.

という研究論文では、9489名もの精子をサンプルに、禁欲期間と精子の質についての調査が行われたと書いてあります。

分かったことには、例えば以下のようなことがあります。

・貧精子症の男性の精子の運動率は禁欲一日後の射精でピークに達したこと。

・よって「精子不妊症」の方は禁欲を1日(最大24時間という意味か)にとどめ、精液を収集すべき。

・正常な方でも10日以上の禁欲はするべきではない。

少なくとも禁欲はあまり意味がないどころか、10日以上の禁欲は逆効果になることがはっきりと分かっています。

いわゆる「溜める」というのは、妊娠のためにはあまり効果的なことではないのですね。

Optimizing natural fertility: a committee opinion  Fertil Steril. 2013;100:631-7

という論文でも、5日以上の禁欲により精子の質に悪影響を及ぼすが、2日間までの禁欲での射精では精子に悪影響を及ぼさないと書かれています。

つまり、禁欲期間は長いより短い方が良いということ。

また、頻繁な射精が男性の妊孕力を低下させるという話は誤解であり、例え連日の射精を行ったとしても精子など、質は正常に保たれることも分かっています。

貧精子症の男性でさえ、精子の運動率など精子の質に関わる数値は毎日の射精の場合が最も高いと言います。

しかし、10日以上の禁欲を行うと精子の質に悪影響を及ぼすということは、この論文でも書かれていること。

気になる性交の頻度と妊娠の関係ですが、やはり上記の論文によると毎日の性交による妊娠率は37%だったのに対し、一日置きの性交では33%、一週間に一度の性交では15%という数字となるとされています。

つまり、現代の研究では、妊娠を希望する場合は連続射精を推奨すらしているのです。

毎日できるならするに越したことはない、ということですね。

2人が望むなら、毎日の性交も問題なし

ただし、性交の頻度が高まるにつれて妊娠の確率が上がるということは知っておくべきではあるけれど、性交の頻度はそれぞれの好みによって決めるべきだということも付言されています。

毎日性交を行った方が良いからと言って無理に毎日性交を行って、それで精神的に無理がかかるようであれば、かえって精子の質は低下し妊娠の確率も下がるでしょう。
あくまで、2人が毎日の性交を行いたくて行っていて、毎日充足感を得られるのならそれに越したことはないし、毎日性交を行ったからと言って精子の質の点で悪影響が現れるということではない、ということです。

 

毎日の性交は問題ないが一定期間妊娠しないなら医師に相談を

毎日の性交は妊娠にとって悪影響を起こさないどころか、推奨されることだ、とは言え、毎日のように性交を繰り返しているにも関わらずなかなか妊娠しないというのは、期間によっては心配しても良いかもしれません。

一月や二月で心配するのは早いと思いますが、一年近く妊娠しないというのであれば何らかの不妊の原因があると考えても良いでしょう。

もちろんこのとき、不妊の原因の可能性があるのは男女どちらなのかは分かりません。

どちらにも可能性があることを考慮して、医師に相談してみることをお勧めします。