葉酸サプリに使われている鉄の違いで効果に差が出たりするの?

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葉酸サプリをよく見比べてみると、含まれている鉄の種類が異なることに気づきます。

例えばベルタ葉酸、ママニック葉酸、ララリパブリックの葉酸の成分表示を見てみると、いずれも「クエン酸鉄Na」という風に書いてあります。

ところが、お手頃な価格でパッケージも可愛いAFC葉酸は、鉄の名前も可愛い「ピロリン酸第二鉄」という表記。

その他、天然由来成分のみを使用しているオーガニックレーベルの葉酸や美的ヌーボは天然由来のサプリメントなので、食品添加物としての鉄剤の名前は不明。

ただ、植物性の食品中に含まれる多くの鉄は三価鉄という種類ですので、天然由来成分のみなのであればとりあえず三価鉄であると思っていて良いでしょう。

ざっと見比べてみると、葉酸サプリではクエン酸鉄Naが主流で、AFCの葉酸に含まれるピロリン酸第二鉄は少なくとも主流でない成分であることが分かります。また天然素材にこだわっているサプリメントの鉄も少し種類が違うよう。

含まれる鉄分の種類によって葉酸サプリから得られる効果が変わるのでしょうか。

 

基本的な鉄の分類

鉄の分類は少々複雑です。

食品中に含まれる鉄にはヘム鉄(有機鉄)と非ヘム鉄(無機鉄)という区別があり、動物性の食べ物(肉類・魚類)に含まれるヘム鉄の方が非ヘム鉄よりも5倍∼10倍も吸収率が高いと言われています。

非ヘム鉄には二価鉄と三価鉄の区別があり、ほとんどが吸収率の低い三価鉄。よって普段あまりお肉やお魚を食べない方は無機鉄でしかも三価鉄ばかり口にすることになり、なかなか鉄が吸収されないので鉄欠乏性貧血になる可能性が高くなります。

ちなみにヘム鉄の吸収率が高い理由は、ヘム鉄が二価鉄だからです。消化管で吸収する際に三価鉄は二価鉄へと変換される必要があり、少し手間がかかるので、吸収率が低くなってしまうのです。

しかし三価鉄の場合でも、鉄の吸収を促進するビタミンCやクエン酸、動物性のたんぱく質を一緒に摂ることで吸収率を高めることができるので、意識的にそれらを食事に取り入れることが重要になります。

 

食品に添加される鉄材の分類

葉酸サプリに含まれる鉄、つまり食品添加物としての鉄には、ヘム鉄か非ヘム鉄かという分類とは別に、大きく分けて三種類あります。

水溶性の鉄、不溶性の鉄、そして有機鉄(ヘム鉄)です。

ベルタ葉酸などに含まれるクエン酸鉄Naは水溶性の鉄で、AFC葉酸に含まれるピロリン酸第二鉄は不溶性の鉄です。

水溶性の鉄は文字通り水に溶けやすく、不溶性の鉄は溶けにくいという特徴を持っており、水溶性の鉄は鉄独特の風味を感じやすく、不溶性の鉄はいわゆる鉄臭さは感じにくいが溶けにくいので吸収率が低いという特徴があります。

有機鉄はと言えばすなわちヘム鉄のことであり、非ヘム鉄と比べると圧倒的に吸収率は高いのですが、動物性の鉄なせいかにおいが強く高価なので、あまり使われないそうです。

つまり多くの鉄剤は水溶性か不溶性かの違いはあれど、三価鉄だと言うことができます。

ヘム鉄ほどの吸収率ではないので、三価鉄同士での吸収率の違いを気に掛ける必要はあまりありませんが、それでも水溶性の鉄の方が認可された食品添加物の鉄としては吸収率が高いようです。

 

なぜAFC葉酸はピロリン酸第二鉄なの?

添加される鉄に水溶性か不溶性かの違いがあることは分かりました。

それではどうしてAFCの葉酸はピロリン酸第二鉄なのか。

おそらく、飲みやすさを重視したからではないかと推測できます。

葉酸サプリはつわり時も飲みますから、微かな鉄のにおいでも飲めなくなってしまう人がいます。

確かにAFC葉酸は他の葉酸に比べるとエグみのあるにおいがなく、錠剤もツルンと小さいので飲みやすさの面で他の葉酸サプリを凌いでいるという印象があります。

ちなみに、葉酸サプリを見比べてみるとピロリン酸第二鉄は珍しく見えるかもしれませんが、これは医薬品(貧血の治療薬)やベビーミルクにも使用される成分で、広く見るととてもメジャーで安全なものです。

吸収率が比較的低いのが難点ですが、鉄の吸収率をあげるビタミンCが含まれているので、AFCの葉酸はピロリン酸第二鉄だから吸収率が悪くて使えないということはありません。

 

葉酸サプリの鉄の種類は気にしないで、量を確かめよう

結論を言えば、葉酸サプリに含まれる鉄の種類は違っていても、効果に違いがあるワケではない、ということになります。

重要なのは表記されている鉄の含有量です。

例えばベルタ葉酸には16㎎の鉄が含まれており、AFCは10㎎の鉄が含まれています。

こうして比べたとき、鉄の種類よりもやはり重要なのは、表記されている数字の方。

鉄をしっかり補いたいのであればベルタ葉酸の16㎎はとても心強いです。

ただし、多ければ良いという訳でもなく、やはり飲めなければ始まりませんから、飲みやすさや続けやすさという点も重要です。

一般的にはですが、鉄の需要量がもっとも上がる妊娠中期であればつわりで飲めないということもないと思いますから、初期は飲みやすいAFC葉酸、つわりが終わったらベルタ葉酸、という風に使い分けても良いかもしれません。