葉酸には妊娠しやすくなる効果があるって本当ですか?

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葉酸の摂取は妊娠が分かってからだけではなく、妊娠を希望するなら誰でも一定量摂取すべきなんて言われますよね。

神経管閉鎖障害の発症リスクを下げるためには妊娠の少なくとも一か月前から葉酸を摂り、いざ胎児が成長を始めるという段階で足りなくなることのないよう、あらかじめストックしておく必要があります、なんて言い方がされます。

それに加え、葉酸を摂ることで妊娠しやすい体を作るから、妊娠を予定しているのであれば、あらかじめ摂っておきましょうと言った情報も見られると思います。

でもこれ、どれくらい本当のことなんでしょう。

結論から言えば、妊娠しやすくなるかもしれないけど、妊娠しやすくなるとは限らないというのが、消費者が持っておくべきリテラシーではないかと思います。

 

葉酸は女性の体作りに貢献するが、赤ちゃんができるかどうかは別問題

たしかに、葉酸サプリは他のサプリメントとは一線を画しているように見えます。

厚生労働省が直々に葉酸摂取を勧告しているくらいで、母子手帳にもわざわざ載せてあるくらいですから、神経管閉鎖障害の発症リスクを下げる栄養素として信頼されていることが分かります。

しかし日常でサプリメントとして使用する葉酸は、やっぱり栄養補助食品であって、何らかの効果を保障する医薬品の類ではないことに注意が必要です。

妊娠しやすくなるなんて、赤ちゃんが欲しいと考えている方にとっては信じたくなるような情報に違いありませんが、葉酸を飲めば赤ちゃんを授かることができる、もしくは葉酸を飲まなければ赤ちゃんができないと考えてしまうのは精神衛生上よくありません。

例えばスポーツ選手はパフォーマンスの向上のためプロテイン飲料を飲むかもしれませんが、プロテイン飲料を飲んだからと言ってスポーツがうまくなるとは限りませんよね。

同じように、葉酸は確かに女性の体作りに貢献するかもしれないけれど、それで妊娠しやすくなるかどうかというのはまた別の話として、冷静に考えるべきではないでしょうか。

 

なぜ葉酸で妊娠しやすい体を作れるの?

そもそもなぜ、葉酸に妊娠しやすくなる効果があるなんて言われるのか、一般的な説明の流れを見てみましょう。

葉酸にはいくつかの働きがあります。代表的なのが、造血に関わる働きと、細胞の増殖や分裂といった活動に関わる働き。

主に後者の働きを指して、葉酸を十分に摂ることで胎児の初期段階での発育時に起る神経管閉鎖障害の発症リスクを下げる効果があると言われています。欧米を中心とした諸外国で数多くされている疫学研究の結果なのでこれは信頼できる情報と言えます。

妊娠しやすくなると言われるのは、葉酸に排卵障害を防ぐ効果があると言われるからです。

もう一つ、厚くてふかふかの子宮内膜を作るのに役立つから着床しやすくなるなんてことも言われます。

これはどうしてかと言うと、葉酸の造血の働きを指して、子宮への血流を促す効果があるという流れです。血流が良くなればホルモン分泌もスムーズにいき、ホルモン分泌がうまく行けば排卵もスムーズになるだろうということ。

確かに血流は悪いより良い方が妊娠しやすいだろうとは思います。しかし、赤ちゃんができない理由はそれほど単純ではないというのが実際のところなのではないでしょうか。

体になんの問題もない、健康そのものという女性でさえ赤ちゃんができにくい方はいますし、多少の心配はあってもできるときはできてしまうのが生命の不思議なところです。

 

葉酸サプリは気楽に使いましょう

葉酸サプリに効果がないという訳ではありません。

品質の良い製品がたくさんありますし、不足するよりはしっかり摂取しておいた方が良いのは間違いありません。それに葉酸は他の栄養素よりは直接的に女性の生殖機能に貢献する可能性があると言えるでしょう。

しかし、妊娠しやすくなる体を作るのに必要な栄養素は葉酸だけではありません。私たちの体の中ではあらゆる栄養素が同時に働いています。

肉体的な健康にも増して、精神的な健康も守らなければならないと思います。

仮に葉酸サプリを飲むことで妊娠の確率が上がると信じれば、飲めなかったときに気になってしまったり、続けなければ気が済まないという状態になってしまうとも限りません。

ネット上に溢れている情報は参考にしつつ、鵜呑みにしすぎないようにしましょう。栄養や生活のことを考えれば、美味しい食事を味わうこと、ストレスを溜めないことの方がずっと重要だと思います。

サプリメントはあくまで栄養補助剤として、気楽に使用できると良いですね。