不妊治療にかけられる保険について詳しく教えてください

Pocket

不妊治療にかけられる保険、そして、不妊治療中にかけられる二つの観点から考えましょう。

ひとつは、不妊治療そのものにかけられる保険。

例えばNISSEYの「シュシュ」というサービスは日本初の不妊治療を対象とした保険ですので、簡単にご紹介します。

がん等、いわゆる三大疾病の保障の他、直接出産や特定不妊治療に関するサポートが受けられます。

また出産一時金、満期一時金が受け取れるサービスです。

出産に関するサポートでは出産給付金を受け取れ、一人目では10万円、2人目では30万円という風に、出産人数に応じて給付金が上昇していきます。

特定不妊治療に関するサポートとは、体外受精・顕微授精の過程において、採卵もしくは肺移植にかかる費用を給付するというもの。

6回目までは一回につき5万円、12回までは一度につき10万円の給付になります。

これに加え、公的な助成金を申請することで、保険適用がされない特定不妊治療の負担を減らすことができるかもしれません。

ただし悩ましい点がいくつかあります。

・出産一時金を受け取った分と、特定の不妊治療で保障した給付金学が満期一時金から差し引かれることを考えると、利用しただけ「得」になるわけではないこと。

・不担保期間が出産に関しては1年、特定不妊治療に関しては2年間あること。

・40歳以上の方は加入できないこと。

これらを考え合わせると、保証の内容としては特別に手厚いとは言えず、時間との勝負という側面がある不妊治療と不担保期間の兼ね合いを考えると、有効に使える方は限られてきそうです。

例えばまだ若く、急いでいるわけではないけれど不妊症の傾向があるので本格的な対策も視野に入れているという方。

加えて、もしものときにすぐさま治療費を用意できないかもしれないという不安がある、という方には検討の余地があるでしょう。

シュシュを検討する際は、国から受け取れる助成金やお住まいの市町村で独自に設定している不妊に関わる助成金などと照らし合わせながら、一般的な医療保険で良いものはないかを合わせることを考えると良いでしょう。

不妊治療中にかけられる保険

もう一つ、不妊治療中にかけられる保険という観点でも考えてみましょう。

不妊治療中は、不妊治療そのものにかかる治療以外の治療にお金がかかるケースもあります。

不妊治療中は加入できない保険が多いですが、不妊治療中の女性に対する保障に特化したサービスも存在します。

こちらも一例としてアイアルの「子宝エール」というサービスをご紹介します。

こちらは不妊治療にかかる費用そのものを保証するものではありませんが、不妊治療中でも加入でき、不妊治療周辺の、女性特有の疾病などを保証してくれます。

具体的には、卵巣の機能障害に関する疾病(エストロゲン過剰・減少など)、乳房や女性性器の疾病と障害(子宮内膜症やチョコレート嚢胞など)、妊娠や分娩の合併症などが対象となります。

不妊治療中でも加入できる点(むしろ不妊治療中でなければ入れない)、一般の健康保険ではカバーしにくい女性特有の疾病に対して保障がある点が珍しいサービスですね。

ただし、子宝エールはいわゆる「ミニ保険(少額短期保険)」サービスであり、子宮や卵巣のガンにかかる先進医療特約を付加することができません。

重篤な病気にかかった場合のことを想定すれば、子宝エールだけでは不安ですから、万全を期すためには他の保険と組み合わせることはできるかと考えることは重要なように思います。

 

民間の保険サービスと公の助成制度の両方を有効に

このように、不妊治療と保険はいくつかの観点から考える必要があります。

不妊治療に関わる点で言えば、不妊治療そのものに保証がつくものと、不妊治療中でも加入できる保険の二つの観点でご説明しました。

これに通常の医療保険や先進医療について考えていくともっと多角的に考えなくてはならず、手に負えませんよね。

最終的には保険の専門家にご相談することをおすすめしますが、ここでご紹介した「シュシュ」や「子宝エール」への加入を検討するとして、忘れないでいただきたい点があります。

「シュシュ」では、特定不妊治療のあくまで「特定の処置」に関して給付金が出るということ。

「子宝エール」では不妊治療中も加入できるメリットがありますが、その分、狭い領域の保障に特化しているという性質があること。

よって、いずれの場合も他の保険サービスと組み合わせることや、公の助成を考慮にいれて検討いただければと思います。

医療費が高額になる場合、保険の他にも国が定める「高額療養費制度」があることも重要な点です。

高額療養費制度でも先進医療に関わる分の保障は受けられませんが、このように、民間のサービスと公の福祉制度の両方から考え、安心できる状況を作ることをおすすめします。