日本で受けられる不妊治療と海外の不妊治療の違いについて教えてください

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日本から離れ、海外での不妊治療を望む方、たまたま海外に在住で、そこの不妊治療を受けることになった方など、経緯は様々ですが、日本と日本以外の国では同じ不妊治療でもずいぶん違うものです。

特に不妊治療先進国と言われるアメリカでの不妊治療を望む方が多いようですが、治療費のみなら渡航運賃も考えると、海外での不妊治療がそこまで効率的なのかという疑問もわきます。

とは言え、他国の不妊治療が羨ましく感じることもありますよね。

各国によって、不妊治療に対する姿勢はどのように異なるのでしょうか。

アメリカの不妊治療

アメリカの不妊治療と日本の不妊治療の違いでよく語られるのは、アメリカの成果主義についてです。

日本では基本的にははじめ何周期かはタイミング法で様子を見て、できるだけ自然妊娠に近い妊娠ができるようにアシストするのが一般的です。

しかしアメリカでは不妊という期間を少なく、そして不妊治療の目的を達成するため、体外受精など妊娠の確率が高い処置を早い段階から行う傾向にあると言います。

一部の州(カルフォルニア州やネバダ州など)では代理母の出産が認められており、日本からも代理出産を求めてアメリカへという方が多いようです。

有村昆、丸岡いずみ夫妻がロシアでの代理母出産を行ったというニュースは記憶に新しいですが、ロシアを選んだ理由はアメリカでの代理母が見つからなかったからだと報道されています。

お金があり、望めば誰でも行えるという方法でもなさそうです。

ロシアの不妊治療

タイやインドでの代理母出産の禁止を受けて、まだこの点の規制の少ないロシアでの代理母出産の人気が高まっていると言います。

欧米に比べれば不妊治療にかかる医療費も抑えられる傾向にあるという点も人気のポイント。

日本に比べれば医療レベルが劣ると言われていますが、一方で多様な高度生殖医療を受けられるロシアでは世界各国からカップルが訪れている様子。

規制の激しい分野だからこそ、ロシアのような規制の比較的緩い国のニーズが高まるので、不妊治療のレベルは今後も上がっていくことが予想されます。

タイの不妊治療

タイと言えば性転換手術などで渡る方が多いイメージもあると思いますが、不妊治療の技術も信頼されている国の一つです。

不妊治療に関する規制も緩いイメージがあるかもしれませんが、現在、タイでは以下のように代理出産や卵子提供に関する規定が定められています。

・タイ国籍を持っていない夫妻の代理母出産は違法

・有償での卵子提供及び精子提供も違法

・産み分けのための着床前診断も違法

となっています。

外国人(タイ国籍以外)の代理母出産及び、有償での精子/卵子の提供の違法は2015年に施行された法律になります。

産み分けのための着床前診断の禁止は2014年から定められています。

それ以前の情報には「タイでは着床前診断ができる」と書いてあったりしますが、現在は違法です。

そのような記事を見たら、必ず日付を確認するようにしましょう。

現在、タイで不妊治療を受けるメリットはあまり大きくない様子です。

フランスの不妊治療

フランスでは、「不妊を疾病として扱っている」点が日本とは大きく違います。

日本では不妊症は病気じゃないという認識の方が主だと思いますが、フランスでは疾病の一部。

不妊治療にかかる医療費が社会保障でカバーされているのがフランスの国の大きな特徴です。

不妊が疾病だと捉えられるときの気分はどうであれ、この認識があることによって、フランスでの不妊治療は、主にコストの面で日本よりも先進的であると言えるのではないでしょうか。

では、この不妊治療に対する手厚さのなかで外国人が受けられるものはあるでしょうか。

残念ながら、フランスのように不妊治療で社会保障を受けるには、フランス人として生活するしかなさそうです。

フランスの国籍を取得すればフランス人のように、社会保障によって不妊治療を受けられるということになります。

中国の不妊治療

中国と言えば、一人っ子政策が有名だと思います。

しかし2015年、他の先進国の例にもれず高齢化や労働力の低下の問題を受けた中国は、ついに一人っ子政策を廃止。

もともと一人の子どもに愛情やコストを注ぎ込むスタイルを続けていた中国では2人目を望む家庭は想定よりも多くない様子です。

一方で一人っ子政策の廃止に伴い、顕在化する不妊治療のニーズも確かにあるようです。

体外受精や顕微授精と言った技術は備わっているのですが、卵子提供や借り腹と言った行為をビジネスにする闇の代理出産などが横行しているという中国らしい噂も。

また、長年一人っ子政策を掲げていた中国国内では、生まれてくる子どもを選ぶという発想も比較的自然なものとなっており、産み分けのニーズも高まっています。

急成長を遂げる中国の、大きなマーケットの一つとして、不妊治療という分野は今後、どんどん発展していくのではないでしょうか。

現在のところは中国の方から不妊治療を望んで国外で挑戦するという

技術的な差や倫理観の差がポイント

先進国において、不妊治療やファミリーバランシングと言ったものへの需要は総じて高まっているようです。

技術的な差や倫理観の差により、各国の不妊治療の現状は異なるようですね。

生命の誕生に関わる領域ですから、技術さえあればできるという問題でもないという点が難しいところ。

国外で適用されている技術が、国内では倫理的に疑問を抱かれるというようなケースや、法整備が追い付かず問題が生じるというケースもあります。

今後より多くの人が幸せな妊娠・出産を経験できるようになると良いですね。