結婚していなければ不妊治療の助成は受けられませんか?

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現在、法律上の婚姻関係にない夫婦での特定不妊治療に対する助成は受けられませんが、今後助成対象になる可能性があります。

この話題について、そもそも法律上の婚姻状態にない状態で、特定不妊治療助成の対象となる体外受精や顕微授精と言った処置が受けられるかどうか、という点から整理してみましょう。

産科婦人科学会では、平成26年6月、「体外受精・胚移植/ヒト胚および卵子の凍結保存と移植に関する見解」における「婚姻」の削除について という会告を発表しています

かつては法律上の婚姻関係にある夫婦に限って行ってきた、いわゆる高度生殖医療にあたる処置ですが、平成18年の時点で既に、「婚姻」という表記は残すものの、事実上必ず確認されるべき要件というわけではありませんでした。

実際の医療現場では夫婦の婚姻関係を示す文書の提出を求めるという点についてはそれぞれの裁量によるところが大きく、また現実的にそれらを求めることが難しいということもあり、そもそも厳密ではなかったという背景があります。

体外受精を行なうには夫婦の戸籍を確認しておく事が望ましい

当初の会告で「体外受精を行なう病院においては,患者夫婦の戸籍を確認しておく事が望ましい」と表記されている通り、法的な強制力は乏しいことが分かります

それでも高度生殖医療は「婚姻」関係にある夫婦に対して行われるものという見解を前提にしつつ、高度生殖医療を望み、現実的に処置が行える夫婦に適用されていました。

そして平成26年の会告では正式に「婚姻」という言葉を削除すると発表しました。つまり事実婚を含む多様な夫婦の在り方に即した表記の仕方となりました。

事実婚を含む夫婦に対しても高度生殖医療を施すことが事実上認められているということになりますが、国による特定不妊治療助成事業では、条件として「法律上の婚姻」にある夫婦と明記されているので、現段階で助成は受けられないということになります

しかし厚生労働省は平成29年7月、事実婚夫婦の不妊治療への助成を検討しました。

事実婚の夫婦でも助成が受けられるようになる?

平成30年度から助成の幅を広げる方針ということなので、今後事実婚の夫婦でも助成が受けられるようになる可能性は高いです。ただし、事実婚にも幅があると思います。

事実婚への助成を認めるという検討を行ったのはごく最近のことで、多様な夫婦の在り方に社会制度が適応していかなければならない余地はまたまだありそうです

今後もっと様々なケースに柔軟に対応しつつ、幸せな環境で教育が受けられる子どもが一人でも増えればよいですね。

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